手紙を書く際に
一番気をつけるのは文の構成です。
手紙を出す相手によっては
多少砕けた書き方もできますが、
どんな相手でも
書き出し+主文+結び
で書くことを意識するかと思います。
前文である書き出し部分では
手紙を書く季節に合わせて、
季語を使った時候の挨拶が必要となります。
国語の授業などで季語について
触れたことがあっても
普段の生活では馴染みがなく
何を使えばいいのかわかりませんよね。
今回はそんな時に参考になる
手紙の書き出しで使える季語や
文例などご紹介します!
8月は残暑見舞いなど
手紙を書く機会もあるので
ぜひ挑戦してみてくださいね。
目次
8月の季語と時候の挨拶は何がいいのか?

出典元:https://pixabay.com/ja/星-nightsky-天の川-暗闇の中-天文学-泊-コスモス-1246590/
8月上旬
「立秋」
8月7日頃が立秋となるので、
7日前後の期間は
立秋を使った書き出しが可能です。
「土用」
土用というのは立秋前の18日間を指します。
なので土用開け、土用過ぎなどとすると
使いやすく8月上旬に適応します。
「ひまわり」
夏の代名詞的な植物です。
厳密には立秋までの季語なので
意識してみてもいいかもしれません。
8月下旬
「処暑」
8月23日頃のことです。
この頃になると暑さが落ちついてくる
とされています。
「朝顔」
ひまわりとは違い朝顔は
立秋後、旧暦での秋を指す季語です。
朝顔市は7月の季語なので
気をつけましょう。
また8月の暦や催し物を手紙に盛り込んでも
季節感のある書き出しとなります。
有名なものは以下ですが、
自分や相手の地元の催し物について
手紙に書いても喜ばれます。
8月第1土曜日 花火大会(全国約50カ所で開催)
8月第1土日 埼玉 狭山市入間川七夕まつり
8月第1土日 岡山 おかやま桃太郎祭り・うらじゃ演舞
8月2日〜7日 青森 ねぶた祭り
8月3日〜6日 秋田 竿燈まつり
8月6日 広島 原爆の日
8月6日〜8日 仙台 七夕祭
8月8日頃 立秋
8月9日 長崎 原爆の日
8月9日〜12日 高知 よさこい祭り
8月11日 山の日
8月12日〜15日 徳島 阿波踊り
8月13日〜16日 旧盆
8月13日〜16日 岐阜 郡上おどり
8月15日 終戦記念日
8月16日 京都 五山送り火(大文字焼き)
8月23日頃 処暑(夏の暑さの終わる頃)
8月第4土曜 秋田 全国花火競技大会
8月中旬から下旬 金沢 JAPN TENT
8月末 愛知 にっぽんど真ん中祭り
8月上旬から下旬 全国高等学校野球選手権大会
8月上旬から下旬 全国高等学校総合体育大会
中旬 全米プロゴルフ選手権
中旬 オールスター競輪
8月第3(第4)日曜 鈴鹿1000㎞
8月下旬 モーターボート記念競走
8月最終月曜から2週間 全米オープン
8月の手紙の書き出し文例

出典元:https://pixabay.com/ja/パラソル-青空-夏-川-雲-キラキラ-バーベキュー-バカンス-431532/
・海には土用波が立ち始め、
夏も終わりを迎えようとしていますが、
いかがお過ごしでしょうか。
・残暑とはいえ、毎日うだるような暑さが
押し寄せてきますが、お変わりありませんか?
・立秋とは名ばかりの暑い日が続いております。
お元気でしょうか。
・この夏御地は大変な暑さと聞きましたが、
お変わりなくお過ごしでしょうか。
・残暑お見舞い申し上げます。
今年はどんな夏休みをお過ごしでしょうか。
・土砂降りの夕立にほっと一息
つくような連日の暑さですが、
お元気でお過ごしのことと存じます。
・虫の音に秋の気配を感じるようになりました。
毎日お元気にご活躍のことと存じます。
・大輪のひまわりも首を垂れるほどの炎暑の毎日ですが、
ますますご健勝のことと存じます。
・夏の終わりを告げるように、
ツクツクボウシが鳴き始めました。
〜地方ではいかがでしょうか。
・行く夏を惜しむかのように、
ひぐらしが鳴き始めました。
皆さまお元気にお過ごしのことと存じます。
・夕方になると美しい夕焼けが
見られるようになりました。
お元気でお過ごしですか。
・空の青さに秋の気配が
感じられる時期となりました。
いかがお過ごしですか。
・暑さもようやく峠を越え、
にわかに秋めいてきました。
いかがお過ごしでしょうか。
・土用が開けると夏もそろそろ終わりですね。
お元気にお過ごしのことと存じます。
・あんなに厳しかった暑さも過ぎ、
台風のニュースの聞こえる頃となりました。
お変わりなくお過ごしのことと拝察します。
・夏の疲労が出てくる頃かと感じております。
お身体におさわりはないでしょうか。
・夕べの慈雨で暑さも幾分和らいだように感じます。
暑さに負けず、賑やかにお過ごしのことと存じます。
8月の手紙の結びの挨拶文例

出典元:https://pixabay.com/ja/ワインディング-ロード-道路-旅行-日の出-風景-自然-曲線-1556177/
・これからもしばらく残暑は続きそうです。
くれぐれもお身体お気をつけください。
・残暑に負けずに栄養を摂って
元気に乗り切りましょう。
・猛暑の疲れが出てくる時期です。
くれぐれも無理をなさりませんよう。
・爽やかな秋の到来を心待ちに、
まずは残暑のお伺いまで申し上げました。
・今度お目にかかった折には、
楽しい夏の思い出話をお聞かせください。
・朝晩は涼しくなってきました。
お風邪など召しませんようお気をつけください。
・暦の上では秋ですが、まだまだ暑い日が続きます。
夏バテなどお気をつけてお過ごしください。
・土用開けの暑さはことのほかですが
体調を崩されませぬようご自愛ください。
・虫の音に秋の気配を感じる時期となります。
皆さまおそろいで爽やかな秋をお迎えください。
・夜空に輝く花火に涼を味わい、
ゆく夏を惜しむ頃ではありますが
夏の疲れを残さぬよう、
気持ちを新たに頑張りましょう。

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8月の手紙の挨拶文に使える季語の紹介

出典元:https://pixabay.com/ja/ヒマラヤホウセンカ-花-ピンク-威勢のいい-1528844/
・立秋
・精霊流し(精霊舟)
・ねぶた(ねぶたまつり)
・大文字
・送り火
・線香花火
・花火
・ひぐらし(かなかなぜみ)
・ツクツクボウシ
・ホウセンカ
・バショウ
・大豆
・小豆
・高校野球
・秋祭
・風鈴
・草木
・ヤマユリ
・オクラ
・桃
・イワシ
・サンマ
・スイカ
・トウモロコシ
このように食べ物や植物など
身近なものが季語となりうるので、
自分が8月らしさを感じる言葉を
調べてみるのも面白いかと思います。
8月の手紙に使える昔の呼び名(和風月名)

出典元:https://pixabay.com/ja/植物-木の葉-日本-和-楓-紅葉-秋-緑-黄色-葉っぱ-1197739/
通常は8月と手紙に書きますが、
呼び方を和風月名に変えると
日本的な風情が感じられます。
言葉の響きが綺麗なので
目上の方への手紙には
特におすすめの書き出しの表現です。
8月の和風月名は「葉月」です。
旧暦でのは7月からが秋とされていたので
「木の葉が紅葉して落ちる月」「葉落ち月」
が転じて葉月になったといのが一般的な説です。
他にも諸説あり、
稲の穂が張る
「穂張り月(ほはりづき)」
雁が初めて来る
「初来月(はつきづき)」
南からの台風が多く来る
「南風月(はえづき)」
秋になって吹く涼しい風を指した
「秋風月(あきかぜつき)」
木々が紅葉で染まった様子の
「木染月(こそめづき)」
春に渡ってきた燕が南方へ帰っていく
「燕去月(つばめさりづき)」
初来月の別の言い方である
「雁来月(かりきづき)」
旧暦8月15、16日のお月見を意味する
「月見月(つきみづき)」
月見と同じ意味で、仲秋の月を指すことが多い
「観月(かんげつ)」
などいろいろな呼び方があります。
あまり耳にする機会のないものもありますが、
自分の手紙で相手に新しい言葉を
知ってもらうのも素敵だと思います。
8月のビジネスに使える時候の挨拶

出典元:https://pixabay.com/ja/書き込み-ペン-男-インク-紙-鉛筆-手-指-青いシャツ-1149962/
ビジネスでの手紙の場合、
書き出しと結びは
より簡潔なものとなります。
・新緑の候
・晩夏の候
・暮夏の候
・残暑の候
・秋暑の候
・早涼の候
・初秋の候
・季夏の候
など「〜候」「〜みぎり」「〜折」を使った
時候の挨拶に、
・貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。
・皆様ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
・貴社におかれましてはますますご清祥のことと
お喜び申し上げます。
などの言葉で主文を続けていきます。
手紙の結びも季節の挨拶はなしで、
・まずは書中にてご挨拶申し上げます。
・ますますのご発展をお祈り申し上げます。
・末筆ながらますますのご活躍を祈念致しております。
・以上どうぞよろしくお願い致します。
・ご多忙と拝察致しますが、ご返事を賜りますよう
お願い申し上げます。
といった形で締めくくるのが
ビジネスの手紙としては適切です。
さいごに
こちらの記事も是非どうぞ!

8月の手紙の書き出しについて、
季語や文例をご紹介しましたが
いかがでしたか?
スムーズに手紙が書けるよう
ぜひ活用してくださいね。